試料棚温度を上げればもっと早くフリーズドライが完了するんじゃない?

フリーズドライはあくまで氷が昇華によって飛んでいくのを待つ乾燥法です。棚温度を上げすぎると、凍っていた乾燥対象試料は溶け出し、減圧下で沸騰状態になります。試料上で泡がぷくぷくと。もう、これはフリーズドライではありません。例えば味噌汁を透明な深さが3cmほどの容器にいれて凍結し、フリーズドライにするとします。そうすると、味噌汁の表面から乾燥が進んでいき、底まで乾燥が到達します。味噌汁の表面から白くなって乾燥していくのを観察できます。したがって、味噌汁の深さが深いと乾燥時間がかかります。そのため、通常はその深さ1.5cm~2cmに留めます。乾燥対象物の塊があまりに大きいと、乾燥するのに大変時間がかかります。厚さが2倍になると3〜4倍の乾燥時間がかかる感触です。フリーズドライの乾燥時間を短縮することは直接、利益の向上に繋がります。乾燥時間が2倍かかると、装置の減価償却もその分時間がかかります。したがって、多くの方は1日で乾燥を完了させようと試みます。そのためには、フリーズドライ装置に入れる乾燥対象物の厚みが重要なポイントとなります。糖分含量が多いものは特に、薄くしてから乾燥させましょう。

イチゴだと大きめのものでも周りから乾燥が中心に進んでいくので、問題なく乾燥できます。1〜2日で乾燥が完了します。

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